これまで「新ポカラの会」をご支援されて来られた皆様にお知らせ
2016年3月27日
これまで「新ポカラの会」をご支援くださった皆さまに、
お知らせ
拝啓
皆様、ご存じのことと存じますが、「ポカラの会」そして「新ポカラの会」を通じて、長年にわたりネパールへの支援を推進してこられた「倉光誠一先生」は、2年前の1月26日、突然のご病気で倒れ、同月31日にご帰天されました。ネパールで、大変ご苦労されていた大木章次郎神父様の志とその活動に深く賛同され、倉光先生は広島学院教員のご同僚として、大勢の皆様から多額のご寄付を集め、ご支援されてこられました。その大木神父様も、昨年の10月にご帰天されました。
大木神父様が、ポカラで創設されました幼児園(1997年設立、ジョティ・ケンドラ)に赴かれ、長年に渡り運営されましたシスター川岡俊子も、2年前の4月に帰国され、
幼児園はインドのクルーニー修道会に引き継がれ、現在3名のシスターが働いておられます。シスター川岡はかなりの資金を、後任のシスターに残して来られましたが、それも枯渇しつつあり、今後、新たな資金集めをしなければ、大木神父様が始められた幼児園の運営が、やがて行き詰まってしまう事情にあります。カトマンズでは現地の人々の手により資金集めが始まっていますが、まだまだ自立できる充分な額には至っていないようです。
私(吉田)は、かつて「インド・バングラデシュ・ネパール」への「教育支援・認定NPO」の責任者を務めていたことがあり、紹介して下さる方のお蔭で、2011年にポカラのシスター川岡を訪ねたことがあります。その後、鳥取県の倉光先生のご自宅も訪ね、
2日間、ご夫妻からポカラ支援の必要性を、ご親切にお話しいただいたことがあります。
先日、ジョティ幼児園で働いているクルーニー修道会のシスター・セシリア・ビーナが来日し、大阪でシスター川岡と一緒にお話を伺う機会がありました。シスター・ビーナは、モンテッソーリの指導用ディプロマ(幼児、0歳から3歳を対象)をアメリカ人の講師から学ぶために、これまでにも何回か来日しています。そして今年2月6日に、めでたくディプロマを取得することができました。今回の話し合いで、シスター・ビーナから、改めて「日本からの経済的な支援をいただきたい」と、強い要請を受け、私も少しでもお役に立ちたいと思うに至った次第です。事務的な仕事はすべて私が引き受けるにしても、その代表にはシスター川岡に、或いは、倉光誠一先生のご長男の倉光信一様が相応しいと考え、その旨お願いしましたが、それぞれご事情があり、辞退されましたので、已むを得ず、私が引き受けるに至った次第です。この度、大木神父様の著書「大木神父奮戦記」の「聞き書き」をされました「江口美由紀さん」のご協力を得ながら、「ニューポカラの会」という名前で、この資金集めの組織を新たにスタートさせたいと思います。まずは、これまでご支援されて来られました皆様に、引き続きご支援のご継続をお願いしたく、このような依頼状をお送りさせていただきました。(ご住所などは、シスター川岡から頂戴いたしました)どうぞ宜しくお願い申し上げます。
敬具
(左から、シスター川岡、吉田、シスター・セシリア・ビーナ)
(2016年1月10日、カトリック大阪梅田教会にて)
ニューポカラの会
代表者 :吉田直哉
ご送金について
・郵便局(ATM)からの振込先:ゆうちょ銀行 (振込手数料は無料です。)
記号:10830 番号:16603071
・他の金融機関からゆうちょ銀行への振込口座は、次の内容をご指定下さい。
(振込手数料がかかります。)
(店名・店番:088……読みはゼロハチハチ)普通預金(口座番号1660307)
ホームページ(ニューポカラの会)http://new-pokhara.wix.com/japanを開設しました。
また、かつてイエズス会の高校大学で学び、スイス国立紋章学会の有資格の司祭に、無償でロゴを作製していだだきました。ヒマラヤを見守る2つの星は、大木神父様と倉光先生の「奉献の心」です。また赤い花は、ネパールの国花「シャクナゲ」で、キリスト教で聖母マリアを表す「8本」を描いています。
以上
「ニューポカラの会」発足に至る経過とお願い
2016年3月27日
福音の光修道会 シスター川岡俊子
別添、吉田直哉氏のお手紙で、皆様にご理解いただけることと思いますが、
現場に携わってきた者として、この件に関してお伝え申し上げたいと思います。
2011年吉田氏にポカラで初めてお会いした折に、クルーニ修道会のインドでの福祉活動の支援をしておいでになることを知りました。すでに私は帰国の準備段階に入っておりましたので、とても不思議なご縁を感じました。その後吉田氏がカトリック系の雑誌などに書かれておられる記事を読ませていただき、長年、氏とそのグループの方々の支援活動を知りました。その後、吉田氏ご夫妻が倉光先生の鳥取県のご自宅まで赴かれ、先生ご夫妻の生き方に深く感動されたことを伺いました。
ご存知のように、私の帰国は「新ポカラの会」の解散および支援の打ち切りを意味しておりましたから、私なりに努力しながら2年間くらいはジョティ・ケンドラの経営が出来るような準備をしておりました。クルーニ修道会は国際修道会ではありますが、欧米からの援助はなく、自力で貧しい人々のための活動をネパールですることは至難の業です。彼らは教育関係で優れた業績を上げていますので、これからもジョティ・ケンドラに奉仕が出来ないか、私は2年間の模索をする期間を置いて、様子を見たいと考えておりました。
倉光先生がご帰天された後に、先生のような生き方に倣い、吉田氏がジョティ・ケンドラを支える会を立ち上げたいと私におっしゃった時の驚きは、今も私の内に響いております。今回、吉田氏が具体的な準備を始められたことに、神様の計らいを感じております。倉光先生は資金援助が金額ではなく、心の援助であることを強調され、支援の方々お一人お一人の感動の物語と深い感謝を私にお伝えくださいました。先生の寛大で弱き人々を思いやる愛は、ネパールの人々にも深く沁み渡りました。
ジョティ・ケンドラの園長であるシスタービナは、まだ30代半ばで初めて大きな責任を任され、不安を抱きながらも経営と保育と教育の質を落とさないように努力しています。私も時にはネパールを訪れ、彼女の手伝いをしながら、心配しないように励ましています。もし、年間幾らかでも基本になる資金があれば彼女は不安に駆られずに経営できるでしょう。どうか「ニューポカラの会」の設立意図にご理解を頂き、これまでと変わらずご支援いただけますよう、
心よりお願い申し上げます。
倉光先生の最後の大きなお仕事は、職員宿舎建設資金450万円を集めることでした。ネパールではインフレがますますひどくなり、職員給与を年ごとにあげても追いつかない状況です。特に借室(1室を借りる)代が高騰し、自宅を持たないスタッフは、給与の半分近くが借室代に消えるという状態が続きました。それで、倉光先生にご相談したところ、アパート建設の意図には賛成するが、資金は余り残っていないということでした。土地購入と3階建てのアパート建築には2倍以上の資金が必要となりましたが、あと数か月で完成します。私は修道者の身分として一切の資金はありませんし、ジョティ・ケンドラの経営資金や教育支援金を流用することは出来ません。ともかくアパートが完成に近づいているのです。私の手には全くお金がないのに想いが実現していく、
という今回も不思議な神の摂理を体験しています。そして更に嬉しいことは、入居するスタッフ達が、倉光先生を記念するプレートを建物にはめ込みたいと言ったことです。
以上のお知らせが出来ることを嬉しく思い、皆様に心より感謝申し上げます。
2016年3月27日
福音の光修道会 シスター川岡俊子
〒738-0042
広島県廿日市市地御前1895 福音の光修道会
電話 (0829)39-0239